株式会社Mogura(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:久保田 瞬)は、一体型VRヘッドセット「Oculus Quest」で建設設計検討を行うためのアプリケーションを開発しました。本アプリケーションは設計業務に必要な機能のうち、現時点のVRHMDで実現できるものを一通り搭載しているほか、一体型VRヘッドセットでもスムーズに動作するよう、BIMデータ(※)に最適化処理を施しています。一体型VRヘッドセットを使い、VRで手軽に設計検討VRは建築・建設分野において、シミュレーション用途での活用が進められています。VR内でBIMデータを閲覧することで、寸法やサイズ感の確認、実際のイメージとのズレの修正などが容易になります。Moguraでは、2018年から株式会社日建設計と協働で、BIMデータを使って建築設計検討向けの建築VR基本仕様書策定などのプロジェクトを実施してきました。2019年度には、日建設計の本社ビルのBIMデータを元に、Oculus Questで建築設計検討を行うためのアプリケーションを開発。快適に動作させるため、様々な最適化処理を行っています。(模型表現と同等のVR)(都市データとBIMデータで表現する実空間VR)Oculus QuestはFacebookが開発・販売する一体型VRヘッドセットです。税別5万円以下と比較的安価ながら、PCやスマートフォン等を使わずに単体で動作するため、取り回しやすい手軽なVRヘッドセットとして注目を集めています。一方でハイエンドなPC等に比べると処理能力が低く、特にグラフィックに関しては相応の最適化を行う必要があります。さらに、建築分野で使用されるBIMデータは、ポリゴン数が大きくなる傾向にあり、ビルなどの複雑な建造物では数千万ポリゴンに増えることもあります。リアルタイムに描画しなければならないVRでBIMデータを見るためには、PC向けのVRヘッドセットですら快適に見るためにも最適化が必要になるケースがあります。PCと比べ非力なOculus Questで見るためには、さらなる最適化が求められます。本アプリケーションでは、リアルタイムの描画処理を得意とするゲーム業界出身のエンジニアチームが数千万ポリゴンのBIMデータを1,000万ポリゴンにまで圧縮。さらに快適に動作させるためにマテリアル数の減少等々、様々な最適化処理を行いました。設計業務に必要な機能を一通り搭載当該アプリケーションには、Oculus QuestでBIMデータをただ見るだけでなく、設計業務に必要となる以下の機能を搭載しています。・ジオラマ表示と実寸大表示の切り替え・特定階層の引き出し(ジオラマ表示時)・階層移動、階層内ワープ移動・距離計測・通り芯の表示・配管などの特定オブジェクトの高さ調整(特定階層を引き出してレイアウトを確認するVR)建築・設計分野におけるBIMデータのVR活用においては、手軽さと効率性が重要です。Oculus Questのような一体型VRヘッドセットは手軽であり、一体型VRヘッドセットをクライアントに装着していただくだけで、PCなどのセットアップが不要でただちにVRを体験してもらうことが可能になります。また、BIMデータからVRで快適に利用できるようにするためのリードタイムはできるだけ短いことが望ましいと考えられています。今回Moguraでは、最適化のプロセスを効率化し、データの移行及びアプリケーション開発にかかる時間を短縮しました。Moguraでは、今後も建築・設計業界においてVR/ARが効果的に導入されるようコンサルティング・開発を行っていきます。Moguraのコンサルティング・開発サービス「Mogura Next」https://lp.mogura.co/moguranext※BIMデータとはBIMソフトウェアで作成したデータを指します。VRでは3Dデータに変換されたものとなります。●株式会社Moguraとは「豊かな体験を世界中に」をミッションに、VR/AR/MR専門ウェブメディア「Mogura VR」を運営するとともに、コンサルティング・開発、イベントなどの事業を展開。-会社概要-会社名:株式会社Mogura所在地:東京都千代田区飯田橋1-9-5 SKBビル2F・3F設立:2016年8月代表:代表取締役社長 久保田瞬URL: https://mogura.co/ja/